(原作62話妄想 シュタインとマリーとソウルとマカ)
「博士!!帰って来てくれて本当によかった。本当に……」
シュタインに抱きついているマカは、本当に嬉しそうだった。失踪したと知ったときのマカは驚きの表情をすぐに辛いものに変えていた。
シュタインを信用し、頼りにしていたマカにとっては信じられない話だったに違いない。
しかし、マカは強い。辛いからと言って落ち込んでいるわけがなかった。
今出来るべきことを精一杯行い、少しでも強くなるために少しでもデスサイズに近づくために、最大限の努力をした。
だから99個の人の魂と、1個の魔女の魂を手に入れることが出来たのだ。
嬉しそうに笑うマカを見て安堵したソウルだが、突然ぐりぐりと頭を撫でられておもわず前につんのめりそうになった。
「おめでと!ついに魂コンプリート」
「マリーセンセ……どうも……」
頭を撫でてきたのはシュタインと共に姿を消していたマリー。もちろん彼女が帰って来てくれたのも喜ばしいことである。
鬼神復活後に死武専にやって来たマリーとは共にいた期間は短かいが、信用するに値する人だと言うことは分かっている。……完璧に子供扱いされているのは気になるところだが。
「先生。ガキじゃねぇんだから」
「んー。分かってるけどすっごく嬉しくて。ま、先生の愛情表現だと思って我慢してよ」
そう言って撫でくる手は次第に優しくなった。
いつまでも子供扱いされるのはやや迷惑なのだが、本当に自分のことのように喜んでくれているのは嬉しいことだし、どうも振り払う気になれないのは、この先生の厄介な魅力だと思う。
俺もマカには勝てそうにないから人のこと言えた義理じゃねぇけど、博士も尻に敷かれてるんじゃねぇの?
ソウルとマリー先生の会話が聞きたい。